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課題 2 就職氷河期世代
近未来の大きな課題……「就職氷河期世代……不遇の世代」
近未来の大きな課題:「就職氷河期世代」の現実と備え
◆ なぜ「就職氷河期世代」が課題なのか?
就職氷河期世代とは、1970年〜1985年生まれの人たちで、バブル崩壊後の1993年〜2004年頃に社会へ出た世代です。この時期は企業の新卒採用が極端に減り、就職率が大きく下がりました。結果として、非正規雇用や長期無業を余儀なくされた人々が多く存在しています。
この構造的な不遇は今も尾を引き、正規雇用・年金加入の機会を失った多くの方が、現在も低所得で不安定な生活を余儀なくされています。



◆ 高齢化が進む中での深刻な課題
この世代が2040年以降に65歳以上の高齢者層に達する頃、年金収入が月5〜10万円未満の人が多く、生活保護や医療・介護支援が急増する恐 れがあります。
また、生涯未婚率の高さから、親の介護期と自身の中年期が重なる「8050問題」や、孤独死、住宅確保の困難など多くの社会問題が指摘されています。



◆ 国・県の取り組み
2019年以降、国は「就職氷河期世代支援プログラム」を策定し、ハローワーク専門窓口の設置、職業訓練と給付金制度、地方公務員の中途採用枠などを整備してきました。
静岡県でも「しずおか就職氷河期世代活躍支援プラットフォーム」や「ジョブステーション」などによる伴走支援が展開されています。


◆ 小山町として何が必要か
町の人口ピラミッドからも分かるように、小山町においても2,000人以上の氷河期世代が存在しています。
今から下記のような備えを進めることが不可欠です。
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地域包括ケアに氷河期世代を含む仕組みづくり
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高齢単身者の見守り体制・アウトリーチ支援
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空き家等を活用した住宅支援
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就労継続支援(シルバー人材、NPO連携)
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偏見をなくし柔軟に活用できる生活保護制度
これらは将来的な「生活保護費や医療費の抑制」にもつながる、いわば先行投資です。
◆ 当事者の皆様へ ~今からできる備え~
収入の不安定さをカバーするために、以下のような行動も重要です:
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iDeCo・NISAなどでの資産形成
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職業訓練や資格取得による再就労
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地域ボランティアや交流への参加(孤立防止)
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支援制度の情報収集と積極的な活用
「自助」と「公助」の両立で、不安のない老後を一緒に目指しましょう。

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